30代になった頃、僕は仕事で心が折れてしまった。

「これ以上頑張れない」と思い、実際に鬱になってしまったのだ。

あの時は、ただ毎日をやり過ごすだけで精一杯だった。

どれだけ努力しても空回りしている気がして、自分の価値がわからなくなった。

でも、不思議なことにその経験があったからこそ「働き方を根本から見直そう」と思えた。

気づき

問題解決と問題発見の違いに気づいた

そこで初めて気づいた。

「問題解決」だけでは、いつか自分の限界にぶつかる。

与えられた課題を片付けても、それは誰かが準備したゴールにたどり着いただけ。

それ以上の価値を生み出せない。

一方で「問題発見」ができる人は、自ら新しい課題を見つけ、仕事をつくり出せる。

それが本当の意味でのキャリアの広がりにつながる。

今の仕事と言う意味だけでなく、自分への問題発見を含めて

鬱から学んだ「小さななぜ?」の積み重ね

鬱を経験して僕は「頑張り方」を変えることにした。

問題発見は特別な才能じゃなく、日々の問いかけで鍛えられると知ったからだ。

例えば、こう自分に問いかける。

なぜ、この作業を続けているんだろう? 本当に必要なのは、この方法なのか? もっとシンプルにできないのか?

小さな「なぜ?」を積み重ねることで、まだ誰も気づいていない問題が見えてくる。

他にも、自分の適正はどこなのか。シンプルに自分の活躍出来る場所はここではないのではないか。

あなたの環境は「考える力」を受け入れてくれるか?

ただ一つ大事なことは、環境だ。

当時の僕は「余計なことは考えるな」と言われる環境にあったと思う。

ひたすら、上が求めることだけをこなし、怒られ、みたいな。恐らく皆んなが余裕がなかったと思う。

だからこそ、どれだけ考えても、それが評価されることはなく、ますます自分を追い詰めてしまった。

今思えば、あの時に環境を変える勇気を持っていれば、もっと早く回復できていたかもしれない。

30代で心が折れても、立て直すチャンスはある

30代で鬱になったことは、僕にとって大きな挫折だった。

でも同時に、「自分の働き方を見直す転機」でもあった。

あの経験がなければ、今の僕はきっとまだ「問題解決」だけに縛られていたと思う。

もし今、あなたが心が折れそうになっているなら伝えたい。

それは、終わりではなく「キャリアを作り直すサイン」かもしれない。