「4000万円上乗せで早期退職。でも、心から後悔しています」
ある大手メーカーに勤めていた元営業部長(59歳)は、55歳で“人生を変える選択”をしました。会社の制度で、退職金が4000万円上乗せされるという条件に飛びつき、早期退職を決意。その後、中小企業の管理職として再就職。しかし、数年後、彼は深く後悔することになります。
この話、一見すると「自分にはまだ関係ない」と感じるかもしれません。ですが、これからキャリアの階段を登っていく20代・30代こそ、「辞める」選択の本当のリスクを、今から知っておく価値があります。
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■ 甘い話には落とし穴がある
4000万円という大金は、確かに魅力的です。住宅ローンの完済、子どもの教育費、老後資金…。将来への安心感を一気に手に入れたような気になります。
でも、その“安心”は本物だったのでしょうか?
彼が語る後悔の第一は、「環境のギャップ」。
再就職した中小企業では、社内の情報管理が甘く、トラブルも多発。良識も通じず、信頼関係のない人間関係に疲弊しました。
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■ 大企業の“目に見えない資産”はすごかった
「大企業にいるときは、自分の実力でなんとかしてるつもりだった。でも、実際は環境に守られていた」
そう話します。
大企業には、制度、風土、教育、法令遵守、クリーンな人間関係…あらゆる面で「守られた世界」が存在しています。それを失って初めて、そのありがたさに気づくという声は少なくありません。
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■ 「我慢して残る」も立派な戦略
かつての彼は、上司に意見し、筋を通すタイプだったそうです。しかし、退職後、元上司からこう言われたそうです。
「あのままうまく迎合していれば、もっと上に行けてたのにね」
理不尽なようで、これが現実。
どれだけ優秀でも、組織の空気を読まずに浮くことが、結果的に損につながることもあります。
つまり――
「居続ける」という選択にも、確かな価値があるということです。
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■ 20代・30代が今、考えておくべき3つのこと
1. 「辞めたい」の裏にある“本当の不満”を見つめ直そう
上司?給与?やりがい? それは他の会社でも解決できる問題?
2. 会社にいるメリットは、“給料”だけじゃない
人脈、成長環境、福利厚生、信用。今の環境を総点検してみよう。
3. 辞める前に“スキルと実績”を持ち出せる状態にしておく
転職も独立も、武器を持ってこそ自由になれる。
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■ 出るも地獄、残るも地獄…なら、選ぶしかない
この話は「会社を辞めるな」と言いたいわけではありません。
でも、「辞める=自由」「続ける=我慢」という単純な図式で語ってしまうと、後になって「こんなはずじゃなかった」となるリスクがあるのです。
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■ 最後に:20代・30代のあなたへ
どんなキャリアにも“壁”はあります。
でも、今あなたがいる場所を「ただの我慢の場」と決めつけてしまう前に、一度立ち止まってみてください。
会社に残るのも、辞めるのも、すべては戦略。
今の行動が、10年後の後悔にならないように。
今この瞬間から、少しだけ“先”の人生をイメージしてみましょう。
元記事
https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/大手メーカーを早期退職した59歳男性-退職金4000万円上乗せ-も大後悔のワケ-仰天ニュース特報/ar-AA1EVSkn