相場を予想しない投資術|イベント投資で需給のゆがみを狙う方法
投資で勝つ人と聞くと、相場の先を読む天才のような人を想像しがちです。
しかし、30年以上の投資歴で年間収支が一度もマイナスになったことがない羽根英樹さんの投資法は、かなり地味です。
羽根さんが大切にしているのは、相場の未来を当てることではありません。注目しているのは、イベントによって生まれる「需給のゆがみ」です。
たとえば、TOB、株価指数の銘柄入れ替え、優待取り、公募増資など、特定の出来事が起きると、大きな売買が発生します。その時に株価が本来の価値よりも一時的にズレることがあります。そのズレを公開情報と過去データで検証し、期待値が高い場面だけを狙うのが羽根さんのスタイルです。
ここで大事なのは、感覚や勢いで買わないことです。
「なんとなく上がりそう」
「ニュースで話題だから買う」
「みんなが買っているから乗る」
こういう投資ではなく、過去に同じような場面で株価がどう動いたのかを調べ、勝てる確率が高い時だけ動く。まさに投資というより、冷静な作業に近い考え方です。
これはロングゲームの投資にもかなり通じます。
短期で大きく勝とうとすると、どうしても感情が入りやすくなります。焦り、不安、欲望で判断がぶれます。でも、長く市場に残るためには、派手な勝ちよりも「負けにくい仕組み」を作ることが大事です。
羽根さんの投資法から学べるのは、天才を目指す必要はないということです。
大切なのは、情報を集め、検証し、自分が勝負していい場面を絞ること。相場を追いかけるのではなく、相場の中にある小さなゆがみを探すこと。
投資は一発勝負ではなく、淡々と期待値を積み上げるゲーム。
ロングゲームで生き残るためには、感情よりもルール。予想よりも検証。この姿勢が一番大事なのかもしれません。