運転中についついスマホを見てしまう「ながら運転」。

この社会問題に対して、日本でもついに車側から対策する動きが本格化します。

国土交通省は、走行中のスマホ操作や居眠りなどを検知する**ドライバーモニタリングシステム(DMS)**の搭載を義務化する方針です。

2031年9月から新型車に適用し、その2年後には継続生産車にも広げられる予定となっています。

DMSとは、車内に設置されたカメラやセンサーによって、

  • ドライバーの視線
  • 顔の向き
  • まぶたの開閉
  • 居眠り
  • わき見

などを検知し、危険な状態になると警告するシステムです。

これまで自動車の安全技術といえば「自動ブレーキ」や「踏み間違い防止」など、車の動きを制御するものが中心でした。

しかし今後は、「運転している人の状態を監視する」技術が新たな標準装備になっていくわけです。

投資家として注目したい日本企業

そこで気になるのが、この技術を持っている企業です。

個人的にまず注目したいのがデンソーです。

デンソーはすでに「ドライバーステータスモニター」を製品化しており、カメラでドライバーの顔を撮影し、画像解析によって不注意・わき見・居眠りなどを検知する技術を持っています。6,000人を超える顔データを活用した画像認識技術も強みです。(デンソー)

そしてもう一社がアイシン

アイシンもカメラから顔の向き、視線、目の開閉を検出するドライバーモニターシステムを展開しています。高度運転支援向けDMSの開発実績もあり、こちらも義務化との関連性が高い企業だと感じます。(AISIN CORPORATION Global Website)

「規制」は投資テーマになる

今回のニュースを見て、僕が投資家として面白いと思ったのは、2031年という期限が決まっていることです。

「安全になれば普及するかもしれない」という話ではなく、義務化されれば一定の需要が生まれます。

記事によればDMSの世界市場は2035年に約1兆2,566億円と、2021年比で55倍以上に拡大する予測もあります。

もちろん、DMSが伸びるからといってデンソーやアイシンの株価が必ず上がるわけではありません。車両価格への転嫁、競合メーカーとの価格競争、DMSが各社の売上・利益に占める割合なども確認する必要があります。

それでも僕は、こうした**「法律や国際基準によって需要が生まれる市場」**は投資テーマとして定期的に追いかける価値があると思っています。

2031年に向けてDMSが当たり前になっていく中で、どの日本企業がシェアを伸ばしていくのか。

デンソーやアイシンを中心に、今後の決算や受注状況にも注目していきたいですね。