円安が止まりません。

日経新聞によると、ドル円は一時1ドル=162円80銭台まで円安が進み、39年半ぶりの安値水準を更新しました。

市場では、政府・日銀による円買い為替介入があるのかどうかに注目が集まっています。

特に話題になっているのが、
「164〜165円あたりで介入があるのではないか」
という見方です。

ただ、会社員や子育て世帯にとって本当に大事なのは、

「何円で介入が入るか」

を当てることではありません。

それよりも大事なのは、円安が自分の生活にどう影響するのかを知って、家計を守る準備をしておくことです。

為替介入とは何か?

為替介入とは、政府・日銀が急激な円安や円高を抑えるために、外国為替市場で円やドルを売買することです。

今回のように円安が進みすぎた場合は、政府・日銀がドルを売って円を買うことで、円安の流れを止めようとします。

ただし、為替介入は万能ではありません。

一時的に円高方向へ戻ることはありますが、根本的な円安要因が変わらなければ、また円安に戻る可能性もあります。

つまり、介入は「流れを変える魔法」ではなく、どちらかというと「急ブレーキ」に近いものです。

なぜ164〜165円が注目されているのか?

今回、市場では164〜165円が次の節目として見られています。

理由は、すでに162円台という歴史的な円安水準まで進んでいるからです。

これまで市場では、2024年7月の円買い介入前と近い162円前後が警戒ラインと見られていました。

しかし、今回は162円台に入っても介入は確認されませんでした。

そのため市場関係者の間では、

「次は163〜164円あたりか」
「164〜165円が大きな節目ではないか」

という見方が出ています。

ただし、政府・日銀が見ているのは単純な為替水準だけではありません。

重要なのは、
円安のスピード
です。

たとえば、1ドル=163円になったから必ず介入するわけではありません。

短期間で急激に円安が進み、投機的な動きが強まっていると判断されれば、介入の可能性は高まります。

逆に、じわじわ円安が進んでいるだけなら、政府・日銀は動きにくい可能性があります。

円安は投資家だけの問題ではない

為替のニュースを見ると、

「FXをやっている人の話でしょ」
「海外旅行に行く人だけ関係ある話でしょ」

と思うかもしれません。

でも、円安は普通の会社員家庭にもかなり関係があります。

円安になると、海外から輸入するものの価格が上がりやすくなります。

日本はエネルギー、食料、原材料の多くを輸入に頼っています。

そのため円安が進むと、時間差で以下のようなものに影響が出やすくなります。

ガソリン代。
電気代。
ガス代。
食品。
日用品。
外食。
輸入品。
子ども用品。

つまり、円安は毎月の生活費をじわじわ押し上げる原因になります。

怖いのは、給料がすぐに上がるわけではないのに、支出だけが先に増えていくことです。

これが会社員家庭にとって一番しんどいところです。

住宅ローン世帯にも無関係ではない

円安は、住宅ローンにも間接的に関係してきます。

円安が続くと、輸入物価が上がり、物価上昇圧力が強まります。

物価上昇が続けば、日銀が利上げを意識しやすくなります。

もちろん、円安になったからすぐ住宅ローン金利が上がるわけではありません。

ただ、長い目で見れば、円安・物価高・金利上昇はつながっています。

特に変動金利で住宅ローンを組む人は、

「今の返済額なら大丈夫」

だけで考えるのは危険です。

金利が上がった場合でも耐えられるか。
固定費が増えても生活できるか。
教育費や車の維持費も含めて無理がないか。

ここまで見ておく必要があります。

我が家も住宅ローンを考えている立場なので、円安ニュースを見るたびに思います。

為替は遠い世界の話ではなく、家計と住宅ローンにじわっと効いてくる話なんですよね。

NISAはどう考えるべきか?

円安になると、米国株やオルカンに投資している人も気になると思います。

なぜなら、米国株や全世界株は基本的に外貨建て資産だからです。

円安になると、円ベースで見た資産額は増えやすくなります。

そのため、すでに投資している人にとっては円安がプラスに見えることもあります。

一方で、これから買う人にとっては、円安の分だけ割高に買うことになります。

ここが難しいところです。

だからといって、

「円安だからNISAをやめる」
「円高になるまで全部待つ」

というのも極端です。

長期投資で大事なのは、為替を完璧に読むことではありません。

むしろ、円高も円安もある前提で、毎月淡々と積み立てることです。

ただし、生活防衛資金が少ない状態で、無理に投資額を増やすのは危険です。

円安・物価高の局面では、投資より先に現金余力を厚くすることも立派な戦略です。

会社員家庭が今やるべきこと

円安が進んだときに、会社員家庭がやるべきことはシンプルです。

まず、固定費を見直すことです。

スマホ代、保険、サブスク、車の維持費、住宅ローン、通信費。

毎月出ていくお金を小さくしておけば、物価高にも強くなります。

次に、生活防衛資金を確保することです。

最低でも生活費3か月分。
できれば6か月分。

この現金があるだけで、円安や物価高への不安はかなり減ります。

そして、投資は無理なく続けることです。

NISAは長期戦です。

為替が不安定な時ほど、一括で大きく勝負するより、毎月決まった金額を積み立てる方が精神的にも続けやすいです。

最後に、住宅ローンを組む予定がある人は、金利上昇を前提にシミュレーションしておくことです。

今の金利だけでなく、1%、1.5%、2%になった場合の返済額まで見ておく。

これだけでも、将来の家計破綻リスクをかなり下げられます。

為替介入を当てるより、家計を守る方が大事

今回の円安で、164〜165円が介入ラインになるのか注目されています。

でも、正直なところ、介入がいつ入るかは誰にもわかりません。

政府・日銀が動くかどうかは、為替水準だけではなく、円安のスピードや市場の投機的な動きも関係します。

だから、私たち会社員がやるべきことは、介入のタイミングを予想することではありません。

円安でも生活が崩れない家計を作ることです。

物価が上がっても耐えられる固定費にする。
住宅ローンを借りすぎない。
生活防衛資金を持つ。
NISAは無理なく続ける。
外貨建て資産に偏りすぎない。

これが一番現実的な円安対策です。

為替は自分ではコントロールできません。

でも、家計の固定費や投資額は自分でコントロールできます。

円安ニュースを見るたびに不安になるのではなく、

「自分の家計は円安に耐えられるか?」

を確認するきっかけにしたいですね。

派手な投資より、まずは家計の守備力。

これが、会社員が長く資産形成を続けるために一番大事なことだと思います。