新卒の初任給がどんどん上がっています。

人手不足ですし、企業が若い人材を確保したい気持ちはわかります。
これから社会に出る若い人の給料が上がるのは、基本的には良いことだと思います。

ただ、問題はここからです。

「新卒の給料は上がる。でも、既存社員の給料はあまり上がらない」

これが起きると、現場で働いている会社員からすると、かなりモヤモヤします。

日経MJの記事によると、新卒の新入社員が自分より高給だった場合、転職を検討する人は7割超にのぼったそうです。

いや、これは正直わかります。

「新卒の給料を上げるな」と言いたいわけではありません。
でも、今まで会社を支えてきた社員の給料が置き去りなら、そりゃ不満は出ます。

特に30代、40代の中堅社員はきついです。

仕事も覚えて、後輩も見て、現場も回して、責任も増えている。
なのに、入ってきたばかりの新卒と給料が近い。
場合によっては逆転する。

これでは、

「自分の経験って何だったんだろう」
「会社は既存社員をどう見ているんだろう」
「転職した方が給料上がるのでは?」

こう考えるのも自然です。

初任給アップは悪くない。でも既存社員を放置すると危ない

今回の調査では、新卒の給与引き上げ自体には賛成している人が多いです。

つまり、多くの人は若い世代の給料アップに反対しているわけではありません。

問題は、自分たちの給料が上がらないことです。

物価は上がる。
住宅ローンも重い。
子育て費用も増える。
老後資金も自分で用意しないといけない。

この状況で、新卒だけ給料が上がって、既存社員がそのままだとしたら、会社への信頼は落ちます。

会社員にとって給料は、単なるお金ではありません。

「自分の働きが評価されているか」
「会社が自分を必要としているか」
「この会社で頑張り続けていいのか」

そういう判断材料でもあります。

だからこそ、初任給を上げるなら、既存社員の給与テーブルも見直さないといけない。

ここを無視すると、中堅社員ほど静かに転職を考え始めます。

会社員側も「待つだけ」では危ない

ただ、会社に文句を言っているだけでは、現実はあまり変わりません。

会社が給料を上げてくれるのを待つ。
評価制度が変わるのを待つ。
上司が気づいてくれるのを待つ。

これだけだと、かなり弱いです。

これからの会社員は、自分の市場価値を定期的に確認する必要があります。

たとえば、

・今の仕事内容は他社でも評価されるのか
・転職市場では自分の年収はいくらくらいなのか
・今の会社でしか通用しないスキルになっていないか
・資格や経験をどう積めば選択肢が増えるのか
・副業や発信で会社以外の収入源を作れないか

こういう視点は大事です。

転職するかどうかは別です。

でも、転職サイトを見る。
求人を見る。
自分の職務経歴を整理する。
今の給料が高いのか低いのか確認する。

これは会社員の防衛策です。

特に30代以降は、家族、住宅ローン、教育費、老後資金が一気に現実になります。

「給料が上がらないけど、まあ仕方ないか」で済ませるには、人生の固定費が重すぎます。

給料に不満がある時こそ、家計と働き方を見直すタイミング

今回の記事を見て、改めて思ったのはこれです。

給料は会社が決める。でも、人生の戦い方は自分で決められる。

もちろん、給料が上がるのが一番です。
会社には既存社員もちゃんと大事にしてほしい。

でも、会社の判断だけに人生を預けるのは怖いです。

新卒初任給が上がる時代は、裏を返せば、労働市場が変わっているということです。

若い人材を取るために企業が給料を上げるなら、経験者である自分たちも「自分の価値」を見直すべきです。

今の会社で頑張る。
転職を考える。
副業を始める。
資格を取る。
家計を見直す。
投資を続ける。

どれが正解かは人によって違います。

ただ一つ言えるのは、給料に不満を感じた時は、ただ愚痴るだけで終わらせない方がいいということです。

そのモヤモヤは、働き方とお金の戦略を見直すサインかもしれません。

新卒の給料が上がることにイライラするよりも、

「じゃあ、自分はどうやって収入を増やすか」
「どうやって家計を守るか」
「会社に依存しすぎない形を作れるか」

ここを考えた方が、たぶん未来の自分を助けてくれます。

会社員は、給料だけで人生を戦う時代ではなくなってきました。

これからは、給料・家計管理・投資・副業・転職準備をセットで考える時代です。

初任給逆転問題は、単なる会社への不満ではありません。

会社員一人ひとりが、これからの働き方とお金の守り方を考えるきっかけになるニュースだと思います。