9月14日のドル円相場は、154円前半から一時155円ちょうどまで上昇した後、154円付近まで急反落する荒い値動きとなりました。

わずか数時間で約1円も上下した背景には、米国の金利と原油価格の動きがあります。

ドル円が155円まで上昇した理由

昨日のドル円上昇を後押ししたのは、主に次の3点です。

  • 中東情勢の緊迫化による原油価格の上昇
  • 米国のインフレ再加速への警戒
  • FRBによる利上げ観測の高まり

中東情勢への不安から原油価格が一時約5%上昇すると、市場では「エネルギー価格の上昇によって、米国のインフレが再び強まるのではないか」との警戒が広がりました。

その結果、9月のFOMCでFRBが利上げする確率は約90%まで上昇。米国の10年債利回りも一時5%を突破し、ドル買いが強まりました。

さらに、先週までドル円が160円台から152円台まで急落していたため、円買いポジションをいったん利益確定する動きも入りました。

こうした材料が重なり、ドル円は節目となる155円まで上昇したと考えられます。

155円から急反落した理由

しかし、ドル円は155円を明確に突破できず、その後は154円付近まで急落しました。

反落の最大の理由は、上昇を支えていた米国の金利と原油価格が高値から下がったことです。

一時約5%上昇していた原油価格は、終盤には約1%高まで上昇幅を縮小。米国の10年債利回りも5.01%台から4.96%付近まで低下しました。

つまり、ドル円を155円まで押し上げた材料が弱まったことで、今度はドル買いの巻き戻しが発生したのです。

また、155円は心理的に意識されやすい節目です。155円到達による利益確定売りや戻り売りも、下落を加速させた可能性があります。

日銀の利上げ観測も円を支える

現在のドル円は、米国の利上げ観測だけでなく、日銀の追加利上げ観測にも左右されています。

市場では日銀が今回の金融政策決定会合で利上げに動くとの見方が強く、投機筋のポジションも円売りから円買いへ変化し始めています。

これまでのように「日米金利差があるから、とりあえずドルを買っておけばよい」という相場ではなくなりつつあります。

米国の金利が上昇すればドル高要因になりますが、日銀の利上げ観測が強まれば円高要因になります。

日米両方の金融政策を確認しなければならない、非常に難しい局面です。

現在のドル円で意識したい水準

今後の値動きでは、次の価格帯に注目しています。

上値では154円50銭、154円80銭、そして155円が重要です。再び155円を明確に突破できれば、上昇が強まる可能性があります。

一方、下値では154円と153円80銭付近が意識されます。153円80銭を割り込むと、再び153円前半を試す展開も考えられます。

ただし、FOMCと日銀金融政策決定会合を控えているため、テクニカル分析だけで方向を決めるのは危険です。政策発表や要人発言によって、短時間で相場が大きく動く可能性があります。

155円までの上昇を追いかけなくてよかった

昨日の値動きを見ると、155円まで上昇した場面では「このままドル高が続くのではないか」と思ってしまいます。

しかし、実際には155円到達後に約1円下落しました。

今回の動きは、米金利上昇を材料にドル買いが進んだものの、155円という節目で買いが行き過ぎ、その後の米金利低下によって巻き戻された相場だったと考えています。

私自身、現在はドル円を下げベースで見ているため、無理に上昇を追いかけず、取引量を抑えながら緩く向き合う方針です。

大きな利益を狙うことよりも、まずは相場から退場しないことが重要です。

FOMCと日銀会合が終わるまでは、予想を一方向に決めつけず、重要な価格帯と損失額を確認しながら慎重に取引していきたいと思います。

※本記事は個人の見解であり、特定の金融商品や取引を推奨するものではありません。FX取引は大きな損失が発生する可能性があるため、最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。