「銀行に預けていても、お金なんてほとんど増えない」

少し前まで、そんなイメージを持っていた人は多いのではないでしょうか。

僕自身も、

現金は増やすものではなく、とりあえず置いておくもの

という感覚がかなり強かったです。

しかし、最近は少し状況が変わってきました。

日本銀行が利上げを進めたことで、銀行の預金金利も上がり始めています。

2026年8月現在、日銀は無担保コール翌日物金利を「1.0%程度」で推移させる金融政策をとっています。(日本ボーリング機構)

さらに今後も利上げが続く可能性が意識されています。

そんな中、日経新聞で、

「今は5年、10年といった長期の定期預金ではなく、半年〜1年程度の定期預金を選ぶのも賢明ではないか」

という内容の記事を読みました。

これが個人的にかなり面白かったので、今回は会社員目線で考えてみたいと思います。

定期預金の金利がかなり上がってきた

まず驚いたのが、最近の定期預金金利です。

例えば三井住友銀行では、2026年8月3日からスーパー定期の金利が、

  • 6カ月:年0.50%
  • 1年:年0.50%
  • 2年:年0.65%
  • 3年:年0.80%
  • 5年:年1.00%
  • 10年:年1.25%

へ引き上げられました。いずれも税引前です。(三井住友銀行)

10年定期で1.25%。

少し前の日本から考えると、

「定期預金でも1%を超える時代になったんだ」

と感じます。

もちろん株式投資の期待リターンとは比べられません。

しかし、

「数年以内に使う予定のお金」

「絶対に減らしたくないお金」

については、投資とは別の話です。

そこで定期預金が選択肢に入ってきます。

それでも今、5年定期には飛びつかない?

ここが今回の記事で一番面白かったポイントです。

普通に考えれば、

半年0.5%
5年1.0%
10年1.25%

なら、

「10年預けた方が得じゃん!」

と思いますよね。

ところが、今後さらに日銀が利上げするとしたら話は変わります。

例えば今、

5年1%の定期預金

に入れたとします。

その1年後に銀行の5年定期が、

1.5%や2%

まで上がったとしたらどうでしょう。

「もう少し待っておけばよかった……」

となる可能性があります。

つまり金利上昇局面では、

今の高金利を長期間固定することが、必ずしも正解ではない

ということです。

半年〜1年なら「次の金利」を待てる

そこで出てくるのが、

半年〜1年程度の定期預金

です。

例えば100万円を1年間、年0.5%の定期預金に預ける。

大きく増えるわけではありません。

ただ、1年後には再び自由に動かせます。

その時に、

「5年定期が1.5%になった」

「普通預金でも十分な金利になった」

「やっぱり投資に回したい」

となれば、その時点で改めて考えればいい。

僕はこの、

「今すぐ長期間固定せず、選択肢を残しておく」

という考え方が結構好きです。

100万円を預けても利益は意外と小さい

ここで冷静に考えておきたいのが金額です。

仮に100万円を年0.5%で1年間預けても、

税引前の利息は約5,000円です。

預金利息には原則として20.315%の税金がかかるため、手取りは約4,000円になります。

つまり、

定期預金だけで資産形成をするのは難しい

という点は変わりません。

僕としては、

「定期預金か投資か」

という二択ではなく、

増やすお金

→ NISAなどで長期投資

守るお金

→ 普通預金・定期預金

という使い分けが大事だと思っています。

家を買う人にとっては特に重要かもしれない

僕自身、住宅購入など大きな支出を考える中で、

「現金をどれくらい持っておくのか」

はかなり重要だと感じています。

住宅購入となれば、

引っ越し代
家具・家電
税金
修繕費
突然の出費

など、まとまった現金が必要になる場面がたくさんあります。

こうしたお金を、

「10年間使えない前提」

で定期預金に入れるのは少し怖い。

一方で半年〜1年なら、

使う予定の少ない現金を少しだけ働かせながら、流動性もある程度確保できる

というメリットがあります。

僕のように数年以内に大きな支出を予定している家庭とは、比較的相性の良い考え方だと思います。

利上げは住宅ローンには逆風、預金には追い風

そして、ここも面白いところです。

日銀の利上げというニュースを見ると、

「住宅ローン金利が上がる!」

という悪いイメージが先に来ます。

確かに変動金利型の住宅ローンを利用する人にとって、金利上昇は無視できません。

しかし一方で、

  • 普通預金金利が上がる
  • 定期預金金利が上がる
  • 安全資産でも利息がもらえる

というメリットもあります。

金利上昇は、

借りる人には厳しく、貸す・預ける人には追い風

という側面があるわけですね。

今の僕なら「短期定期+普通預金」で考える

今回の記事を読んで、僕なら今は、

5年・10年の定期預金に一気に入れるより、半年〜1年程度で様子を見る

かなと思いました。

もちろん半年後、1年後に金利が必ず上がるわけではありません。

景気や物価次第では日銀が利上げを止める可能性もあります。

だからこそ、

「これから絶対金利が上がる!」

と賭けるのではなく、

現金の一部だけ短期の定期預金へ移す

くらいが会社員にはちょうどいいのではないでしょうか。

生活防衛資金まで定期預金に入れてしまう必要はないと思います。

まとめ|「預金=何も考えなくていい」時代ではなくなった

長い間、日本では銀行預金の金利がほぼゼロだったため、

「どの銀行に置いても大して変わらない」

という状態が続いていました。

しかし金利が動き始めたことで、これからは

「現金をどこに置くか」

についても少し考える価値が出てきました。

今後さらに利上げが進むと考えるなら、

長期の定期預金に今すぐ固定せず、

半年〜1年程度の定期預金を使いながら次の金利上昇を待つ。

そんな戦略も面白そうです。

投資だけではなく、

「現金をどう守るか」

も立派な資産形成だと思います。

特に住宅購入や教育費など、近い将来に大きなお金を使う会社員にとっては、

投資・普通預金・定期預金をどう使い分けるか

が、これからますます重要になりそうです。

※本記事は特定の金融商品の購入・契約を推奨するものではありません。預金金利や金融政策は今後変更される可能性があります。